男女格差の少ない国スウェーデンの児童文学がさすが!長くつ下のピッピが素敵すぎる!

長くつ下のピッピ 海外で育む日本語

スウェーデンの児童文学といえば、まっさきに名前があがるもののひとつに、アストリッド・リンドグレーン作の「長くつ下のピッピ」があります。その魅力について紹介します。

リンドグレーン作『長くつ下のピッピ』とは

1945年に『長くつ下のピッピ 』が刊行されました。その後、『ピッピ 船にのる 』『ピッピ 南の島へ 』が続き、全部で三部作となっています。

お話しが生まれてから、全世界100か国以上で読み継がれている人気作です。

自由と正義とユーモアにあふれたお話しで、ピッピは世界一強い女の子という風に表現されるだけあって、自由奔放で怪力の持ち主です。全てがハチャメチャだけど、自分の行動の責任は自分でとる、筋が通った生き方が魅力的です。

岩波書店では対象年齢は、小学3、4年以上としていますが、お話しを聞かせる分には、5歳くらいからでも大丈夫です。ピッピの年齢設定が9歳なので、同じ世代だと親近感が増して、がっつりハマると思います。

岩波書店のリンドグレーン・コレクション版では、挿絵がかわいいので、我が家ではこちらを愛読しています。

読み方の工夫と実際の子どもたちの反応

夜寝る前にお話をすると、すごく楽しんでいました。直接、本を読み聞かせるのではなく、私が、事前に読んだ章を思い出しながら語るという素話の形式でお話ししました。

このお話しは、とにかく面白いです。なにが面白いかというと、ピッピの自由すぎる生活です。というのも、9歳の女の子が、一人で生活しているのです(サルも一緒ですが!あと、馬も!)。親がいないのに、不幸な様子はなく、勝手気ままな様子は痛快です。そして、お父さんが残してくれた金貨をたくさん持っていて、使うときは気前よくお友達にもおごるのは、かっこよすぎです。大量のクッキーを焼くために、台所の床で直接、生地をのばしたり、奇想天外な行動には、子どもたちも驚きつつ楽しんでいました。「親がいないと、なにをしても怒られない!すげー!」と思っているようでした。笑 

とにかく、ピッピは、普段、親や先生が「あれしなさい、これしなさい」ということの真逆を生きているので、子どもたちには刺激的な存在です。学校も嫌いでほとんど行ってないですし!やりたいことしかしないという、ピッピの痛快な生き方には、「おお~!」となりますよね。子どもも大人も。

お話しが生まれた背景

1941年の冬,病気の娘を元気づけるためにリンドグレーンが語り聞かせたのが、世界一強くて自由な赤毛の女の子の物語でした。だから、ピッピがめちゃくちゃ元気で強い女の子というのも納得です!

さらに、リンドグレーン自身が、とても自立した強い人であったようです。その知られざる人生は壮絶ともいえ、2018年に映画化されました。子ども目線で描かれたたくさんの作品の裏側には、10代で不倫の末にシングルマザーになって、息子と生活するために必死に生きたという姿があったのです。(しかも、時代は今より100年近く前!)予告編を見ただけで、本編がみたくなります!

また、「長くつ下のピッピ」が刊行された1945年といえば、第二次大戦終戦の年です。スウェーデンは中立を通して、戦禍にさらされることはありませんでしたが、隣国がひどい目に合わされているのを肌身に感じる位置にありました。その時代の日常を記した「リンドグレーンの戦争日記 1939-1945」も読んでみたいと思いました。当時、彼女は手紙検閲局という秘密指令の仕事に携わり、相当正確な戦況情報を得ていたようです。

まとめ

ピッピを読んでいて感じるのは、子どもを一人の人間として尊重しようとする姿勢です。そして、男の子、女の子を枠にはめず、性別を超えたひとりの個性を大切にしていることです。自分らしさをつらぬくピッピは、みんなに「好きなように生きようよ!」と声をかけているみたいです。スウェーデンのジェンダーギャップは世界のトップクラスですが、ピッピが牽引している部分もあるかも知れませんね!(121位と残念すぎる日本の何十年も先を行っています。)

ピッピの強さはどこからくるのでしょう?それは、「自分はできる!」と思っているからだと思います。「子どもだからできない」「女の子には無理」なんて思う気持ちは、1ミリもありません!間違うこともあります。でも、そんなときは素直に過ちをみとめます。気持ちいいほどに型破りな女の子のお話しは、男の子にも女の子にもおすすめです!(環境活動家グレタ・トゥンベリさんもスウェーデン人でしたね。)

小さいときに、一度読み聞かせておくには、ピッタリの作品だと思います。そして、繰り返し読みたい一冊です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました