子供に関西弁を約10年間話し続けたらこうなった!

6~9歳の日本語

海外で我が子に日本語を教える場合、ばりばりの方言で子供に話しかけていて本当に大丈夫なのかと不安になる地方出身の親もいるかと思います。我が家の長男には、かれこれ10年近く関西弁で話しかけ続けているのですが、その結果どうなったかについての考察をまとめました。

まあまあの関西弁レベル

生まれてからずっと母親である私が関西弁で話し続けた結果、長男はまあまあレベルの関西弁スピーカーへと育ちました(10歳弱の時点)。なぜ、まあまあレベルかというと、問題のない関西アクセントではあるものの、過去形の使い方が妙なのです。明らかに独自ルールです。通常、一時帰国のタイミングで自動修正出来る範囲の間違いも、コロナ禍で帰国出来ずにいたため、間違いを自覚するタイミングがないまま現在に至ったようです。そして、否定形は標準語の方を多く使っている気がします。

関西弁の過去形

関西弁といえば、語尾に「~ねん」を付けます。標準語で「テストがある」を関西弁で表現すると「テストがあるねん」となります。でも、過去形の「テストがあった」を関西弁にすると「テストがあったねん」では間違いです! 正しくは、「テストがあってん」です。「てん」の代わりに「たん」を使って「テストがあったん」と表現しても地域によってはオッケーです。しかし、「あったねん」は、完全にアウトです。

この変化形は頭で理解しようとすると難しいです。たくさん聞くなかで、自然に口から出るようになるものなのです。私は、長男が使うようなあやしげな関西弁の過去形を使ったことはもちろん一度もないのですが、私がいくら正しい過去形を使っても、本人の間違いをさりげなく訂正し続けても全く効果がありませんでした。それはひとえに、子供が方言を聞く絶対量が少なすぎるのです。

関西弁の否定形

関西弁の否定形では、主に語尾に「へん」を使います。この場合、標準語の「できない」は「できへん」です。でも、実際には、関西弁の否定形では「ん」「ない」「ひん」 「へん」の4種類がよく使用されています。「できない」「できへん」「できひん」「できん」のどれも耳にします。でも、さすがに4種類は多過ぎなので、結果的に私が使う否定形は、標準語と共通する「ない」と「へん」のふたつにほぼ集約されてしまいました。

言語は相手があってこそ強化されるので、私の関西弁は海外で孤立してるうちにやや標準語に一部シフトしたようです。そういうわけで、自分の子供の言葉の使い方に注意して聞いていると、「方言+標準語」が混ざった形になりがちです。

海外で耳にする日本語はほぼ標準語

海外で生活していると、関西弁を耳にする機会は限られます。ニュースやアニメやドラマといったメディアを通して、耳にする日本語は、基本的には標準語です。(関西系のお笑いをのぞく!)

また、子供は、アニメやコミックで見聞きした表現をまねて使ったりするので、「どこで覚えたんだ!?」と耳を疑うような、表現も言ったりします。その場合、標準語のパターンが多いです。(「テメェ!いいがげんにしろー!」とか弟に対して使ってますね。私は絶対言ってないのに。ほんと、やめて欲しい。涙)

そして、海外で出会う日本人は、日本の出身地がばらばらとはいえ、首都圏に人口が集中している関係でか、首都圏出身者が多い印象です。そして、地方出身者は、わりと標準語を使うので、どっちにしても方言はあまり聞きません。海外の日本人コミュニティでは、標準語が使われることが多いです。

海外で方言を親から学ぶメリット

海外で育つ子供でも、親から方言を学ぶメリットは十分あります。それは、一時帰国のときに、大いに発揮されます。なぜなら、親と一緒に地方に帰省したら、そこで方言を使うからです。実家の近くで、一時的に日本の幼稚園や小学校に通うようになった場合など、仲良くなるお友達が話しているのはみな方言です。子供は一時帰国を通して、日本語がかなり上手になりますが、地方では標準語は習得しません!日本語補習校では、夏休み明けに、日本語が格段レベルアップした子供が流暢な方言で発言する姿がよく見られるそうです。子供のなかでの「日本」が、親の出身地に凝縮される場合、そこの方言を親から学んでなんの損もありません。

まとめ

子供は親からたくさん学ぶので、親が話した通りの日本語をほぼ習得します。でも、不規則に思えるような動詞の変化形などは、海外にいる間はきちんと身に着けるのが困難です。でも、一時帰国でその方言のシャワーをあびればすぐに習得できたりするものなので、それほど心配しなくても大丈夫そうです。

我が家の長男の場合、関西弁の基本の語尾である「ねん」を使ってはいけない過去形でも使ってしまい、多用しすぎの傾向があるとはいえ、周りには関西弁話者として認知されやすいです。また、方言と標準語の融合した言葉使いになっているので、こちらの日本人コミュニティの間でも、日本の実家のある地方でも、意思疎通には問題のないソフトな方言レベルです。

今後も子供の成長の節目に合わせて、考察していきたいと思います。

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