海外で育つ子供に敬語はどうやって教える?(丁寧語の導入編)

海外で育つ子供に敬語はどう教える? 海外で育む日本語

海外で子育てしていると、子供に敬語を教えるタイミングは、作らないとありません。そして、長い目で見たときに、敬語を使えずして、日本語はマスターしたとは言えません。子供が効果的に敬語を身に着けるためには、どうしたらよいかについてまとめました。

丁寧語とは

敬語は尊敬語、謙譲語、丁寧語から成り立っています。そのなかでも、敬語の導入にふさわしいのは丁寧語です。なぜなら、一番簡単だから!

丁寧語とは、文末が「です」「ます」になる、おなじみの文体です。絵本でも、過去形の「でした」「ました」の形式で文章がでてくるので、子供にとっても耳馴染みはよいはずです。そして、小学一年生の国語の教科書で、作文の書き方を習い始めますが、例文で使っているのは「です」「ます」調です。

ただ、実際、会話で口にできるかというと、また別の問題です。

家庭内で使う表現は、パターンがきまっていて、特に丁寧でもありません。家庭内なので、基本的にはそれでよいのですが、ひとつ問題があります。それは、外で丁寧な表現を使う必要がでてきたとき、上手に対応できないということです。現地校に通う子供の場合、ほとんど家庭でしか日本語を使わないので、丁寧語は使う機会自体がありません。日本語補習校に通っている場合は、もう少し使う場面がでてきますが、それでも、週に数時間です。

「おねがいします」の効果

では、普段の生活の中でも取り入れることのできる丁寧語はないのでしょうか?それは、全くないわけではありません。

それは、『お願いします』です。これは、『お願いする』の丁寧語になります。家庭内では、「お願い!」とすましがちですが、「お願いします」ときっちり言うと、立派な丁寧語です!

そして、家族団らんの食卓では、意識して、丁寧な表現を取り入れることをお勧めします。実際、『お願いします』の表現は、使いやすいです。

子:「おみず!」

母:「『お水を下さい。お願いします』って言って。」

子:「おみずをください。おねがいします!」

母:「はい、どうぞ。」

母がむりやり子に言わせている感は強いですが、ゲーム感覚というか、普通に楽しいです。食べ物や飲み物がほしい時など、子供は一刻も早く、目的をなし得るためにとても素直になっています。だからなのか、『ママは、そういってもらいたいらしい』『そう言えば、すぐにもらえる!』と理解して、あっさり合わせてくれます。時々でもいいので、日常生活の中で、ひと手間くわえて、丁寧な表現で会話することを教えることは大切です。そうすることで子供は、いざ、知らない人にものを頼むときにも、自然と丁寧な表現が使えるようになります。

また、非日本語話者を含む食卓では現地語がメインとなっていても、日本語話者の親に頼み事をする時ぐらいは、きっちり日本語で伝えるよう徹底した方が良いと思います。同様に、現地語話者の親には、現地語で丁寧に頼むよう、我が家ではルール化しています。

Agua, por favor! (お水をお願いします。)
丁寧に言ったんですけど、パパ、聞こえてる?

丁寧にお願いされると気持ちがいい

あたりまえのことですが、誰でも丁寧に扱われることは好きです。人間は感情に左右される生き物なので、命令口調にも響く、短い乱暴な一言で頼まれるより、丁寧にお願いされる方が、言われた方は気持ちが良いです。子供に対しても、上から目線で、親がいいつけるより、お願いしたほうが、子供の自尊心はくすぐられます。「これ、片づけて!お願い!」と言うときに、時々わざと丁寧に、「これを片づけてください。お願いします!」と伝えてみるのも面白いですよ。言い方を少し変えるだけで、自分の心持ちが変わるのに気づかされます。

丁寧語が使えない=礼儀や行儀がなってない!?

日本で育つ子供は、学校生活の中で、丁寧な挨拶、頼み方、謝り方など、いわゆる礼儀作法を少しずつ学んでいきます。海外で育つ子供は、きっちり同じ枠にはまる必要はないですが、あまりにも無礼に映る行動をとると、先生もひいていしまいます。子供は、自分が知っている表現方法を使っただけで、それが目上の人に対しては、無礼にあたるということを知らないだけでとった言動であった場合は、「どんな育て方をされたんだ!」と思われることでしょう。(汗)

少なくとも、お願いするときぐらいは、丁寧な表現が口をついてでてくるように、家庭内でも「~(を)ください。」と「おねがいします」の形式に親しんでおいて損はありません。(もちろん、毎回である必要はありません。そこそこ頻度があれば定着します。)

まとめ

日本語の敬語は、奥深くネイティブでも使いこなすのは大変です。尊敬語や謙譲語の習得は、まだ先の話でも、丁寧語は違います。言葉と相手を丁寧にあつかう気持ちをもって、「です」「ます」調にすれば、ほぼ出来上がりです!小学生でも使っています。海外で育つ子供の場合は、「家庭で丁寧語を使わなければ、どこで使う!?」と意識して、少しでも取り入れてみてはいかがでしょうか。

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